今週のイチオシ!

2008年1月21日 (月)

「水がに」

(上)通常のずわいがに、(下)水がに

12月21日の福井県、石川県に続いて、1月17日に、山陰地方で「水がに漁」が解禁となり、18日より福井市場に入荷が始まりました。 
山陰地方では、「水がに」は「若松葉」(若い松葉がにの意味???)と呼ばれています。 鮮度を重視しているため、「日帰り漁」が中心で、福井市場には、ほとんどが「生」の状態で到着します。
「水がに」は、脱皮して殻が完全に硬くなる前のずわいがにのことで、写真のように、腹側から見ると、「ずわいがに」の殻が黄色味を帯びているのに対して、「水がに」の殻は透き通っていることで見分けることができます。
「水がに」は、身の「みずみずしさ」が大きな特徴で、通常は刺身で食べられますが、福井には昔から、茹でて食べる習慣があります。 身離れがよく、殻から「ズボッ」と簡単に抜けて食べやすいので「ズボがに」の愛称で、大変人気があります。 最近では、「茹でたてのあつあつ」を食べさせるお店も増えて来ています。
「水がに」はこれからどんどん美味しくなり、3月20日まで、漁は続きます。
(鮮魚部・近海物チーム・谷口)

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2008年1月15日 (火)

「ヤリイカ」

福井では、刺身用のイカとしては、春~秋は、「マイカ(ケンサキイカ)」が中心ですが、冬場は、今がまさに旬の「ヤリイカ」が主役になります。

左上「ヤリイカ」 右下「マイカ」、活のヤリイカ

写真のように、「ヤリイカ」は、「マイカ」や他のイカに比べて足が短いのが大きな特徴で、山陰の一部の地方では、「手無しイカ」と呼ばれています。
例年1月前半までは、青森県産の「ヤリイカ」が主流ですが、後半になると、福井県産の「ヤリイカ」がどんどん入荷してきます。 福井県産の場合には、「活(生きた状態)」で入荷するものもあります。

大型・釣り・4kg入り、小型・底曳き物・7kg入り

大型サイズはなんといっても刺身が最高で、中小サイズは、塩焼きや煮つけに最適です。 和食で食べられることが多いと思いますが、パスタ等のイタリアンでも、豆板醤(とうばんじゃん)とからめて中華でも、なんでもOK。
今度もし「ヤリイカ」の刺身が残ったら、是非シャブシャブで食べてみてください。絶品です!
(鮮魚部・刺身物チーム・山口)

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2007年12月25日 (火)

「蒲鉾(かまぼこ)」

蒲鉾(かまぼこ)

福井のお正月には、蒲鉾が欠かせませんが、お正月用の蒲鉾の大きな特徴は、
1.キ印 2.大板 3.焼き の3つです。

  1. 「キ印」とは、通常のスケトウダラ以外に、強い弾力の出るシログチが入っている蒲鉾のことを言い、おめでたいお正月を「喜ぶ」から転じて「キ印」になったと言われています。
  2. お正月用の蒲鉾は1本で500g近くもあり、通常の蒲鉾(小板90g、中板190g)に比べて非常に大きく、「大板(おおいた)」と呼ばれています。 昔の大きな重箱の高さに合わせて作られたために、山の高さが非常に高くなっています。
  3. 福井では、蒸した後で表面を焼く「焼き蒲鉾」も大変人気があります。 香ばしさが特徴で、結婚式などの慶事で紅白の蒲鉾が使われるのに対して、焼き蒲鉾は、法事などの仏事で使われることがあります。
    もうあと少しで、年が変わります。 お正月用に、是非3種類の蒲鉾をご用意ください。

(開発部・村中)

「大間の本マグロ」

「大間の本マグロ」
「大間の本マグロ」

太平洋と日本海がつながる津軽海峡、ここで獲れて、青森県下北半島の「大間漁港」に水揚げされる本マグロは、「大間マグロ」と呼ばれ、超一流の天然本マグロとして、確固たる地位を築いています。 
津軽海峡は、太平洋と日本海の海流が交わるため、サンマやイワシ、イカが豊富で、これらを食べて、「大間マグロ」にはたっぷりと脂がのり、美味しくなるのです。
「大間マグロ」の最大の特長は、何と言ってもその上質の脂ですが、それだけでなく、深い味わいの赤身もまた評価が高く、高級な寿司屋さんには欠かせないネタのひとつです。 これまでに、1キロ10万円という高値がついたこともあります。
「大間マグロ」がもっとも美味しくなるのは、厳寒期の12月~1月。 まさに、今が旬! 
「青森県・大間産」と「北海道・戸井産」、津軽海峡で獲れた本マグロは、この時期、福井市場でも、人気No.1!!
(鮮魚部・刺身物チーム・桑原)

2007年12月17日 (月)

「あんこう」

あんこう裏 あんこう表

あんこうは、口が大きく、頭が平たく、体表はヌメヌメしています。 一言で言えばグロテスクで太っちょの魚です。 深海に潜み、とても美味そうな魚には見えません。 ところがこの魚、旅館・料亭から高級食材と珍重されるほど美味い魚なのです。
あんこうの美味しさを表現するのに「東のあんこうに、西のふぐ」、あんこうの肝については特に「海のフォアグラ」という言葉がよく使われます。 「ふぐ」や「フォアグラ」といった高級食材にも引けをとらないという自信がよく表れています。
また、あんこうは捨てるところが無い経済的な魚と言われます。 美味しく食べることのできる「身、皮、肝、鰭(ひれ)、鰓(えら)、卵巣、胃」を「あんこうの7つ道具」と呼び、それぞれの食感の違いが楽しめます。 これらはいずれも、水っぽさと土臭さを抜くために、蒸すか茹でる等の下処理が欠かせません。
あんこうの美味しくなる時期は水温の下がる冬です。 身そのものは、水分の多い、脂質の少ない白身ですが、産卵をひかえてたっぷり栄養を蓄え、肝には脂がのり、肥大化します。 この肝には、コレステロール値を下げ血液をサラサラにするEPA、脳の働きをよくするDHAや、美容分野でも知られているレチノール(ビタミンA)、ビタミンD、E等に富んでいます。
あんこうの7つ道具を一度に楽しむためには、なべが一番! いただきます!!
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

「棒だら」

棒だら

棒だらとは、北海道近海(主に根室沖)の「真だら」を2ヶ月~2ヶ月半、寒風で干し上げたもので、この間に独特の風味が付くと共にミネラル等の旨み成分が生成します。
流通する製品には、水戻し(5日前後)で柔らかくなったものをカットした製品や味付け製品があります。 味付け製品の場合には、助宗だらを使用することもあります。 味付けは、しょうゆ・酒・味醂等でことこと煮るだけで、家庭でも簡単に出来ます。 美味しく仕上げるためのポイントは、マメに灰汁を取ることです。
味付製品を購入すれば簡単ですが、スローフードが注目されている昨今、今年はカットした「水棒だら」をご購入いただき、ご家庭でも一度挑戦されてはいかがでしょうか? 
関西では、11月に「棒だら市」が立ち、全国相場を決定するとともに、冬の風物詩になっています。
(特殊塩干部・塩干チーム・渡辺)

2007年12月10日 (月)

「寒鰤(かんぶり)」

寒鰤(かんぶり)

特に冬場の厳寒期に水揚げされるブリを『寒鰤』と呼んでいます。 この時期、ブリは越冬と産卵を控えているため、脂ののりもよく、1年で最も美味しくなります。 また成熟したものが多いため、10kg超えの大型のものの水揚げが増えてきます。
なかでも、富山湾、佐渡沖の定置網にかかるものは、「氷見ブリ」「佐渡ブリ」と産地名が付くブランド魚として有名で、ズワイガニと並んで冬の日本海を代表する魚です。
刺身、焼物(照焼き、塩焼き)、煮物(ブリ大根、あら煮)などの食べ方が一般的ですが、味噌漬(西京焼)や"ブリしゃぶ"もお勧めです。
(鮮魚部・刺身物チーム・山田)

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2007年12月 3日 (月)

「マダラ」

マダラ

「鱈腹(たらふく)食べる」の語源が『タラ』。 体が斑模様だから『マダラ』と呼ばれます。
魚編に雪と書いて「鱈」。 今からが旬!
白身で淡白。 身は柔らかく、「ほろっ!」とした食感が特徴です。
ソテー・ムニエル・フライ等によく使用され、今の季節は汁物や鍋料理の主役となっています。 料理する際には身が柔らかいことに注意してください。
オスには白子(しらこ)。 これは、フグの白子にも匹敵する「逸品」です。
メスには真子(まこ)。 煮付けは、「福井の正月」に欠かせない「一品」です。
ただ、年々漁が減少し、価格が高騰しているのが気がかりです。
(鮮魚部・近海チーム・西)

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2007年11月26日 (月)

「キンメダイ」

キンメダイ

キンメダイ

市場でもっとも存在感のある魚のひとつがこの「キンメダイ」です。 その名の通り眼が大きく、瞳孔が金色、そして胴体の色が真っ赤! という派手な色合いで、やたら目立っています。 一昔前なら「キンメは煮つけ用だ」なんて評価でしたが、最近福井で人気が出てきているのが「キンメの刺身」です。

そこでお薦めなのは「キンメダイの握り」。 

脂がのっており、その脂がとろっと甘い。 身質は柔らかいのですが、しっかり噛みごたえがあり、すし飯との相性は抜群です。 皮をつけたまま湯引きや炙りにするのがポイント。
これから旬を迎える「キンメダイ」。 担当の山下、「一押し」の魚です。
(鮮魚部・刺身物チーム・山下)

「身欠きにしん」

身欠きニシン
本干しタイプ(左)・ソフト干しタイプ(右)

身欠きニシンの比較
本干しタイプ(上)・ソフト干しタイプ(下)

「身欠きにしん」とは、腹部の身を欠き、乾燥した「にしんの干物」のことを指します。 日持ちしないニシンを流通させるため、古くは江戸時代から加工製造され、保存食として重宝されてきました。
栄養価の面では、生活習慣病予防に効果があるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれており、血液を流れやすくし、血中のコレステロール値を下げる作用を持っています。
「身欠きにしん」には、「本干しタイプ」と「ソフト干しタイプ」の二種類があります。 「本干しタイプ」は、旬の野菜との相性がとても良く、麹漬けや三平汁、甘露煮や昆布巻に最適です。 「ソフト干しタイプ」は焼き物に適しています。 是非、ご家庭で脂ののった身欠きにしんをご賞味ください。
(特殊塩干部・塩干チーム・森永)

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