今週のイチオシ!

2008年3月31日 (月)

「わかめ」

天然わかめ 

桜前線が近づく3月下旬より、福井県の沿岸部でも「天然わかめ」が大きく育ち、食べごろとなります。
「わかめ」は、「若布」「若芽」「若女」とも書き、昔から若さを保つ食品として珍重されてきました。 海草の中で最も多くのカルシウムを含み、新陳代謝を活性化するだけでなく、ヨード、ミネラル、ビタミン類をも豊富に含んだ、まさに「健康食品」です。
美味しい食べ方は、「生わかめ」ならさっと水洗いし、適当な大きさにカットしてシャブシャブの要領で湯にくぐらせて、ポン酢や生姜醤油を付けてお試し下さい。 「塩漬け」していない「生」の「わかめ」はこの「旬」の時にしか味わえません。 シコシコした歯ざわりと磯の風味が、よりいっそう際立ちます。
福井県の名産「粉わかめ」や「板わかめ」は、この「生わかめ」を干し上げたものです。この時期、海岸沿いの漁師町では、至る所でこの「わかめ」を干す風景が見られます。 そうやって、ようやく厳しい冬の日本海も、穏やかな春の装いになってきます。
(特殊 塩干部・特殊チーム・酒井)

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2008年3月24日 (月)

「メバル」

黒メバル・茶メバル

「メバル」の種類はたくさんありますが、今回は、春に福井近海で獲れる「黒メバル」と「茶メバル」について紹介します。
「黒メバル」と「茶メバル」は、体色が違いますが、これは魚の棲んでいる環境によるもので、実際には、全く同じ種類の「メバル」だと考えられています。しかしながら、市場で売られる時は、「茶メバル」の方が「黒メバル」の約1.5倍の値段で取り引きされます。
「茶メバル」の中には、黄金色に輝くものもあり、また実際料理にしてみると、「焼き物」「煮物」ともに、「茶メバル」の方が見栄えが良く、価格差も納得できます。 でも食べ比べてみると、それほどまでの違いはありません。
「黒メバル」と「茶メバル」は、市場での流通量も少なく、皆さんがスーパー等で目にすることは少ないかと思いますが、見かけた時には、是非とも召しあがってみてください。 煮物、焼き物、鮮度の良い物は刺身でと、どの食べ方で食べても絶品です。
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

2008年3月17日 (月)

「桜鱒(サクラマス)」

桜鱒(サクラマス

見た目も大変美しく、食べてももちろん美味しい「桜鱒(サクラマス)」、福井では、海を回遊した後、3月~4月に産卵のため川に遡上しようと集まって来たものが、主に「定置網」で漁獲されます。 人気があるのに漁獲量は少ないので、いい値段がつきます。
「サクラマス」の食べ方は、「るいべ(凍らせたものを薄切り)」にして、わさび醤油やポン酢醤油でいただくのが一番。 脂の乗った身は、口の中でトロリととけてしまいます。 もちろん、富山の名物にあるように、「鱒寿司」にしても絶品。 その他、どんな食べ方をしても、美味しくいただけます。
ところで、「サクラマス釣り」といえば、福井県の九頭竜川が全国的に有名です。 1990年、九頭竜川中部漁協が全国で初めて「サクラマス」と明記した遊魚証をルアーとフライによる釣りに対して発行しました。 以来、「サクラマス釣り」のブランドリバーとして、毎年全国から多くのアングラー(釣り人)が訪れています。 
また、1994年に「サクラマス・アンリミテッド」が結成され、稚魚・幼魚の放流や河川清掃を行ってきました。 今年も4月27日(日)に「春の放流会」が行われます。 ご興味のある方は、http://sakuramasu.org/ をご覧下さい。
(開発部・村中)

2008年3月10日 (月)

「真鯛(マダイ)」

真鯛(マダイ)

言わずと知れた魚の王様で、一般的に「タイ」といえば「マダイ」のことを指します。 年間を通して福井市場に入荷がある魚で、「天然物」は九州・山陰地方からの入荷が安定しています。
マダイの旬は「春」。 3月頃から産卵期を迎えて沿岸に近づき、福井近海では4月~5月に漁獲量が多くなります。 この時期のメスはとりわけ美しい色となり、「桜鯛(サクラダイ)」と呼ばれ、脂がのってきます。(サクラダイという全く別の魚もいるので、注意して下さい。)
「マダイ」は盛んに養殖が行われて市場に出回っており、その流通量は、なんと「天然マダイ」の数倍にもなります。 最近は養殖技術の進歩で、見た目は「天然マダイ」に近く、味は日本人好みの、脂ののった「養殖マダイ」が出てきています。
食べ方も豊富で、「マダイ」1尾を買ってきた場合、あるいは釣ってきた場合、内臓以外はほとんど捨てるところがありません。 身はもちろん白身で、「刺身」や「ムニエル」などが美味。 頭は塩焼きや煮付けで、アラはうしお汁やチリ鍋がお薦め!
このように、大変美味しい「マダイ」ですが、「鯛も一人はうまからず」と言う通り、できるだけ皆でにぎやかに食べたい魚ですね。
(鮮魚部・刺身物チーム・山下)

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2008年3月 3日 (月)

「はたはた」

はたはた

「はたはた」と言えば、秋田など東北地方が有名ですが、福井や石川などの北陸地方や、鳥取などの山陰地方でも、ずわいがに漁の後半~春頃まで「はたはた漁」が行われます。
今年の「はたはた」は、全般的に例年より小さめですが、山陰地方では、大型の「はたはた」も水揚げされています。
この時期の「はたはた」は、脂がのっていて「塩焼き」や「煮物」に最適です。小さいものは、「唐揚げ」にしても、大変美味しくいただけます。
「ほたるいか漁」が始まると船が「日帰り」で戻って来るため、一緒に獲れる「はたはた」の鮮度も抜群で、「刺身」や「寿司」でも食べることができます。 白身で癖がなく、脂があってもあっさりとした「はたはたの刺身」を是非一度お試しあれ。
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

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2008年2月25日 (月)

「クルマダイ」

クルマダイ

標準和名を「マトウダイ」といいますが、福井では主に「クルマダイ」の呼び名で知られています。 「マトウダイ」の呼び名は、体の中央にある黒色の円紋を弓の的に見立てた「的鯛」から転じたという説と、顔(頭)が馬に似ているので「馬頭鯛」から転じたという説の2つがあります。
「クルマダイ」は、主に定置網や底曳網で漁獲されるのですが、冬の時期は、刺網漁で獲れたものが多く入荷してきます。
「クルマダイ」は体が平たく、しかも頭や内臓の占める割合が高いので、身肉は多く取れませんが、その白身の味わいは、淡泊で繊細。 やっぱり刺身で食べるのがお薦め! 鮮度がよいものは、肝をつけて食べるとさらに美味。 その他にも煮付け、フライ、昆布〆など様々な料理で美味しい魚です。 フランス料理風にムニエルやポワレなどはいかがですか?
(鮮魚部・刺身物チーム・山下)

2008年2月17日 (日)

「ほたるいか」

ほたるいか

春をイメージする代表的な食材の1つ「ほたるいか」、産地としては富山が有名ですが、実は福井も全国第3位の漁獲量を誇る県です。 福井よりも漁獲量の多い県は、兵庫と富山です。 漁の方法は、富山では定置網が主流ですが、福井や兵庫では底びき網で漁獲します。 
「ほたるいか」は、2月中旬に兵庫で漁が始まり、3月初旬には福井で漁獲され、そして富山で産卵をして一生を終えると言われており、富山に近づいて行くほど成熟して、魚体も大きくなって行きます。 
そんな中、「富山産のほたるいか」は全国的に有名なため、不漁の時は高値で出回る事が多く、「超高級品」になってしまいます。 一方「福井産のほたるいか」は、兵庫産よりも魚体が大きく、富山産と比べると価格が安いので、とてもお買い得です。
通常はボイルした状態で販売されている事が多く、食べ方としては、そのまま酢味噌で・炊込みご飯で・煮物で・・・等いろいろ楽しめます。 また市場では、生の「ほたるいか」も販売されており、内臓を取り除いた「お刺身」もおすすめです。
春の味覚の1つとして、ぜひ楽しんでみて下さい。
(特殊塩干部・特殊チーム・中川)
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2008年2月12日 (火)

「ミズガレイ(水ガレイ)」

ミズガレイ(水ガレイ)

福井で『カレイ』といえば、「赤ガレイ」や「若狭ガレイ(ヤナギムシガレイ)」がまず頭に浮かびますが、この時期、「ミズガレイ」も、近海でよく水揚げされます。 「ミズガレイ」は、標準和名を「ムシガレイ」といい、あまり馴染みはありませんが、大変美味しいカレイです。
もともと、眼のある側に、虫に食われたような模様があるために、「ムシガレイ」という名前になったようですが、東北地方や福井を含む日本海側では、身が少し水っぽいため?か、「ミズガレイ」と呼ばれています。
この時期の「ミズガレイ」は腹に卵をもっており、1年でもっとも美味しいとされます。 食べ方は塩焼きが主流ですが、「一夜干し」は、高級魚の「若狭ガレイ」にも負けず劣らず、なんとも言えない上品な味がします。 もちろん、煮付けにしても絶品。 是非一度おためしあれ。
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

2008年2月 4日 (月)

「ヒラメ」

ヒラメ

見た目がカレイに似ている魚ですが、一般に「左ヒラメに右カレイ」と言われるように、背鰭を上にして目が左側にあるのが「ヒラメ」、右にあるのがカレイです。 また、カレイに比べて口が大きく、鋭い歯があることでも区別できます。
たいへんおいしい高級魚であり、中でも真冬の寒い時期のヒラメは「寒ヒラメ」とも呼ばれ最高級の味わいとなっています。 その身質は、タイの次に遊離アミノ酸が多く、特にタウリンとクレアチンが多いので上品な旨みを感じさせます。 一方、甘味を感じるグリシンがタイのように多くないので、タイのように甘味を感じません。
料理するならお刺身が一番。 刺し身の場合、ワサビ醤油ではなくポン酢醤油とアサツキ、もみじおろしで食べる「ヒラポン」がお薦め! ワサビ醤油だと「ヒラメ」の微妙な旨み、 甘さが消えてしまいます。
縁側(えんがわ)は鰭を動かす部分の筋肉で、脂がのっていて刺身にすると最高に美味しいのですが、椀種(わんだね)にしても抜群です!
(鮮魚部・近海物チーム・山下)
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2008年1月28日 (月)

「水だこ(煮だこ)」

水だこ(煮だこ)

「水だこ」は、寒いこの時期に産卵のため沿岸に寄ってくると言われ、福井県の国見や鷹巣では、1月になると「水だこの延縄漁」が開始されます。 「水だこ」は、福井では「水がに」とならぶ冬の風物詩で、この時期が一番美味しくそして安くいただくことができます。
福井では、「水だこ」の雌のことを『マダコ』、雄のことを『ミズダコ』と呼びます。 『マダコ』に比べて『ミズダコ』の方が水っぽいのが特徴です。
「水だこ」は肝機能や疲労の回復に効能がある「タウリン」、新陳代謝を高める「亜鉛」を多く含んでいる、高タンパク・低カロリーの食材です。
塩茹でにした「煮だこ」を刺身にして、ワサビ醤油や酢味噌で食べるのが一般的ですが、 マリネや酢だこでも美味しく召し上がることができます。 最近では、生の状態で足のみで販売されている物もあるので、生のままを刺身にしたり、「しゃぶしゃぶ」にしたりと、ちょっと変わった食べ方もいかがでしょうか!?
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

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