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2007年12月

2007年12月25日 (火)

「福井・石川の水がに漁が解禁になりました!」

11月6日のずわいがに漁の解禁に続いて、12月21日に、福井県、石川県の年末の風物詩、「水がに漁」が解禁となりました。

水がに

23日に越前港で水揚げされた「水がに」を、越前町の各業者が、24日朝のせりに間に合うように茹で上げて出荷しました。鮮やかなオレンジ色の「茹で水がに」が、9ヶ月ぶりに、せり場にずらりと並べられました。

水がに

「水がに」とは、脱皮して甲羅が硬くなる前の「ずわいがに」のことで、身の詰まり方こそ通常の「ずわいがに」には及びませんが、手ごろな価格と、茹でたもののジューシー感が、最大の特徴です。地元では、身が「ズボッ」と簡単に抜けることから、「ズボがに」の愛称で、大変人気があります。

水がに

越前港の初日の水揚げでは、例年に比べて小型サイズが多いのが目立ちました。今シーズンは、少々安値でのスタートとなりましたが、年末に向けて、少しづつ相場は高くなります。

水がに

「水がに」は、「生」での出荷は少なめで、そのほとんどは、越前町をはじめ、地場での消費が中心となります。
「水がに」の旬は、1月です。味良し、価格良しの「水がに」は、まさに庶民の冬の味覚の王様といえるでしょう。

「蒲鉾(かまぼこ)」

蒲鉾(かまぼこ)

福井のお正月には、蒲鉾が欠かせませんが、お正月用の蒲鉾の大きな特徴は、
1.キ印 2.大板 3.焼き の3つです。

  1. 「キ印」とは、通常のスケトウダラ以外に、強い弾力の出るシログチが入っている蒲鉾のことを言い、おめでたいお正月を「喜ぶ」から転じて「キ印」になったと言われています。
  2. お正月用の蒲鉾は1本で500g近くもあり、通常の蒲鉾(小板90g、中板190g)に比べて非常に大きく、「大板(おおいた)」と呼ばれています。 昔の大きな重箱の高さに合わせて作られたために、山の高さが非常に高くなっています。
  3. 福井では、蒸した後で表面を焼く「焼き蒲鉾」も大変人気があります。 香ばしさが特徴で、結婚式などの慶事で紅白の蒲鉾が使われるのに対して、焼き蒲鉾は、法事などの仏事で使われることがあります。
    もうあと少しで、年が変わります。 お正月用に、是非3種類の蒲鉾をご用意ください。

(開発部・村中)

「大間の本マグロ」

「大間の本マグロ」
「大間の本マグロ」

太平洋と日本海がつながる津軽海峡、ここで獲れて、青森県下北半島の「大間漁港」に水揚げされる本マグロは、「大間マグロ」と呼ばれ、超一流の天然本マグロとして、確固たる地位を築いています。 
津軽海峡は、太平洋と日本海の海流が交わるため、サンマやイワシ、イカが豊富で、これらを食べて、「大間マグロ」にはたっぷりと脂がのり、美味しくなるのです。
「大間マグロ」の最大の特長は、何と言ってもその上質の脂ですが、それだけでなく、深い味わいの赤身もまた評価が高く、高級な寿司屋さんには欠かせないネタのひとつです。 これまでに、1キロ10万円という高値がついたこともあります。
「大間マグロ」がもっとも美味しくなるのは、厳寒期の12月~1月。 まさに、今が旬! 
「青森県・大間産」と「北海道・戸井産」、津軽海峡で獲れた本マグロは、この時期、福井市場でも、人気No.1!!
(鮮魚部・刺身物チーム・桑原)

2007年12月17日 (月)

「あんこう」

あんこう裏 あんこう表

あんこうは、口が大きく、頭が平たく、体表はヌメヌメしています。 一言で言えばグロテスクで太っちょの魚です。 深海に潜み、とても美味そうな魚には見えません。 ところがこの魚、旅館・料亭から高級食材と珍重されるほど美味い魚なのです。
あんこうの美味しさを表現するのに「東のあんこうに、西のふぐ」、あんこうの肝については特に「海のフォアグラ」という言葉がよく使われます。 「ふぐ」や「フォアグラ」といった高級食材にも引けをとらないという自信がよく表れています。
また、あんこうは捨てるところが無い経済的な魚と言われます。 美味しく食べることのできる「身、皮、肝、鰭(ひれ)、鰓(えら)、卵巣、胃」を「あんこうの7つ道具」と呼び、それぞれの食感の違いが楽しめます。 これらはいずれも、水っぽさと土臭さを抜くために、蒸すか茹でる等の下処理が欠かせません。
あんこうの美味しくなる時期は水温の下がる冬です。 身そのものは、水分の多い、脂質の少ない白身ですが、産卵をひかえてたっぷり栄養を蓄え、肝には脂がのり、肥大化します。 この肝には、コレステロール値を下げ血液をサラサラにするEPA、脳の働きをよくするDHAや、美容分野でも知られているレチノール(ビタミンA)、ビタミンD、E等に富んでいます。
あんこうの7つ道具を一度に楽しむためには、なべが一番! いただきます!!
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

「棒だら」

棒だら

棒だらとは、北海道近海(主に根室沖)の「真だら」を2ヶ月~2ヶ月半、寒風で干し上げたもので、この間に独特の風味が付くと共にミネラル等の旨み成分が生成します。
流通する製品には、水戻し(5日前後)で柔らかくなったものをカットした製品や味付け製品があります。 味付け製品の場合には、助宗だらを使用することもあります。 味付けは、しょうゆ・酒・味醂等でことこと煮るだけで、家庭でも簡単に出来ます。 美味しく仕上げるためのポイントは、マメに灰汁を取ることです。
味付製品を購入すれば簡単ですが、スローフードが注目されている昨今、今年はカットした「水棒だら」をご購入いただき、ご家庭でも一度挑戦されてはいかがでしょうか? 
関西では、11月に「棒だら市」が立ち、全国相場を決定するとともに、冬の風物詩になっています。
(特殊塩干部・塩干チーム・渡辺)

2007年12月10日 (月)

「寒鰤(かんぶり)」

寒鰤(かんぶり)

特に冬場の厳寒期に水揚げされるブリを『寒鰤』と呼んでいます。 この時期、ブリは越冬と産卵を控えているため、脂ののりもよく、1年で最も美味しくなります。 また成熟したものが多いため、10kg超えの大型のものの水揚げが増えてきます。
なかでも、富山湾、佐渡沖の定置網にかかるものは、「氷見ブリ」「佐渡ブリ」と産地名が付くブランド魚として有名で、ズワイガニと並んで冬の日本海を代表する魚です。
刺身、焼物(照焼き、塩焼き)、煮物(ブリ大根、あら煮)などの食べ方が一般的ですが、味噌漬(西京焼)や"ブリしゃぶ"もお勧めです。
(鮮魚部・刺身物チーム・山田)

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2007年12月 3日 (月)

「マダラ」

マダラ

「鱈腹(たらふく)食べる」の語源が『タラ』。 体が斑模様だから『マダラ』と呼ばれます。
魚編に雪と書いて「鱈」。 今からが旬!
白身で淡白。 身は柔らかく、「ほろっ!」とした食感が特徴です。
ソテー・ムニエル・フライ等によく使用され、今の季節は汁物や鍋料理の主役となっています。 料理する際には身が柔らかいことに注意してください。
オスには白子(しらこ)。 これは、フグの白子にも匹敵する「逸品」です。
メスには真子(まこ)。 煮付けは、「福井の正月」に欠かせない「一品」です。
ただ、年々漁が減少し、価格が高騰しているのが気がかりです。
(鮮魚部・近海チーム・西)

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