今週のイチオシ!

2008年9月29日 (月)

「商品展示商談会を開催します!」

10月2日(木)に、年に一度の「商品展示商談会」を開催します。
食の安全性に関心が高まる中、国内外の各地から福井に集まる水産物を見ることができる機会です。
業者さん向けの展示会なので、申し訳ありませんが、一般の方は入場できません。

メーカー任せの展示会とは一味も二味も違う内容で、皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。

【特長】

1.私たちが選び抜いた「売れてる商品」をご紹介します!
2.データ分析に基づいた「売れる売り方」をご提案します!
3.「試食品」をふんだんにご用意しています。
4.その場ですぐに「商談」ができます!

【開催日時】10月2日(木)10:00~14:00
【開催場所】福井市中央卸売市場 特設会場
      住所:福井市大和田町第1号1番地
【主催】福井中央魚市株式会社
【協力】若狭・越前のさかな販売協議会

【本件についてのお問い合わせ】

 福井中央魚市(株)開発部 村中
 TEL:0776-53-1155

商品展示商談会のご案内(PDF)

(開発部・村中)

2008年9月 2日 (火)

「戻りがつお」

「戻りがつお」

「かつお」の「旬(しゅん)」は年に2回あります。 春(4~6月)に黒潮にのって太平洋 を北上するものを「初がつお」又は「上りがつお」、秋(9~10月)に住み易い水温とえさとなる魚を求めて南下するものを「戻りがつお」と言います。

 「戻りがつお」は、夏の間に「いわし」等のえさを充分に食べて魚体はまるまると太り、脂ののりも1年中で最も良いとされていることから、"トロがつお"とも呼ばれています。
3~4k位のものがお薦めで、皮に近い部分ほど脂ののりが良いのが特徴です。

 秋と言えば、やっぱり「さんま」が一般的ですが、今年の秋は、「戻りがつお」の"刺身"や"たたき"を味わってみてはいかがでしょうか。

(鮮魚部・刺身物チーム・山田)

2008年8月13日 (水)

「さんま」

水氷で市場に搬入される、鮮度抜群の美味しそうな「さんま」

 "秋刀魚"と書いて「さんま」と読ませるように、「さんま」は「秋」の代名詞のような魚です。 13℃以下の冷たい水を好む魚で、寒流に乗って南下します。 7月半ば頃から北海道道東沖、9月半ば頃から三陸沖、10月頃から房総沖で漁獲されます。

漁獲された「さんま」は、「生」や「冷凍」の状態で流通したり、缶詰などの加工品になります。 近年、冷凍技術が飛躍的に進歩したため、冷凍の「さんま」でも「生」のものと区別がつかないくらいフレッシュな美味しさです。 旬の美味しさをそのまま封じ込め、一年を通して旬の味わいが楽しめるようになりました。

「さんま」には、血液の流れを良くするEPAが多く含まれており、脳梗塞・心筋梗塞などの病気を予防する効果があります。 また、DHAも豊富に含まれており、体内のコレステロールを減らす作用、脳細胞を活発化させ、頭の回転を良くする効果もあるとされています。

「さんま」のたんぱく質は、食肉と同様、質・量ともに一級品で、脂肪の中身も申し分ありません。 赤みの血合い肉には鉄分やタウリンが多く、ビタミンB2、A、Dも豊富です。 カルシウムは食肉類より何倍も多く含まれており(牛肉の7~25倍、豚肉の10~19倍、鶏肉の3~25倍)、骨まで食べればさらに多くなります。

『秋の味覚』の代表と言えば≪さんまの塩焼き≫。 「さんま」は餌を食べてから排出する時間が30分程度と短く、内臓にえぐみがないため、塩焼きの"はらわた"を好んで食べる人が多いのです。 "さんま通"が喜ぶ腸わたには、鉄分・ビタミンB12が含まれています。 まさに「さんま・イズ・ヘルシー」です。

暑い日が続いていますが、ネギを加えた"からし酢みそあえ"や"酢ジメ"にすることによって、「さんま」をさっぱりと、美味しく食べられます。

鮮度の良い、生の美味しい「さんま」を見極めるポイントは、
*全体にずんぐりとして肉づきが良く、身に張りがあること。
*目が澄んでいること。
の2点。 美味しい「さんま」を選んで、いろんな「さんま料理」を楽しんで、秋を満喫しましょう!!

子供に多い「魚嫌い」「野菜嫌い」などの偏食は、離乳期から幼児期の食生活で決定づけられると考えられています。 離乳後期(生後10ヶ月前後)になれば、赤ちゃんは「さんま」も食べられます。 「さんま」の身は食肉よりも柔らかいので、安心して食べさせることができます。 また、「さんま」のミンチで作ったハンバーグは子供たちになかなか好評のようです。 骨まで揚げたものやつくだ煮は、カルシウムもしっかりととれます。 赤ちゃんのうちから魚の美味しさに出会っていれば、魚嫌いにはならないでしょう。

最後に、タレントとして有名な「明石家さんま」さんの名前の由来は、和歌山県にあるさんまさんの実家が、水産加工業(主に「さんま」の加工)をしていたことだそうです。
(鮮魚部・近海物チーム・西)

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2008年8月 5日 (火)

「タチウオ」

タチウオ

 「タチウオ」は、見た目から分かるように、刀に似ている事から太刀魚と名付けられたという説と、餌を捕る時に立ち泳ぎをする事から立魚と名付けられたという説があります。

 福井で「タチウオ」は、7月~8月に定置網や釣りで漁獲されます。 大きなものは全長1.5mに達します。 過去に中国で、長さ4.6m重さ73kgという巨大な物が水揚げされたそうですが・・・

 「タチウオ」の身は、口当たりが柔らかい上品な白身です。 一般的に塩焼きで食されますが、唐揚げやフライ、煮付けにして、美味しい魚です。

 鮮度の良い物は、刺身はもちろんのこと、昆布〆やタタキにしても、大変美味しくいただけます。

 また「タチウオ」は、バター炒めやトマト味など、ちょっと変わった食べ方にも馴染む魚ですので、自分風のオリジナルの味付けで楽しんでみてはいかがでしょうか?
(鮮魚部・近海物チーム・千本)

2008年7月28日 (月)

「キジハタ」

キジハタ

 鮮やかな橙色の斑点が特徴的な「キジハタ」は、福井では「ナメラ」や「アコウ」などと呼ばれるハタ科の魚です。 総じて味の良いハタ科の中でも「キジハタ」の食味は格別で、市場では高値で流通しています。

 この魚は性転換する魚で、生まれた時には両方の生殖器を持っています。 始めはメスとして成長する事が多いのですが、大きくなるとオスに転換していきます。 しかし、縄張りに強いオスがいるとオスに転換はせず、メスしかいなければオスに転換し、産卵活動をするといわれています。

 このように子孫繁栄に対して柔軟な対応ができるのですが、年々生息数は減少しています。 しかし、美味で知られるキジハタは人気があり、各地で養殖技術の研究が盛んに行われています。

 旬は夏。 主に刺網・釣り・定置網漁で漁獲されます。 白身で歯ごたえがあり刺身に適しています。 お勧めは薄造り。 ポン酢にネギと紅葉おろしを入れて包むようにして食べるのが最高!

 残ったアラやカマの部分は塩焼きにして! また鍋も絶品なので、暑い夏はチリ鍋にしていかがですか。
(鮮魚部・刺身物チーム・山下)

2008年7月22日 (火)

「芭蕉梶木(ばしょうかじき)」

芭蕉梶木(ばしょうかじき)

一般的に「かじき」は、外洋に生息する魚ですが、「ばしょうかじき」は、かじき類の中で最も沿岸性が強く、初夏から秋にかけて、福井近海の定置網で漁獲されます。

もともと、「かじき」という名前は、上顎の剣(吻:ふん)で、船底の「加敷(梶木)」をも突き通すことからつけられたようです。 「ばしょうかじき」は、体高よりも大きな背びれを持っているのが特徴で、この背びれが、「芭蕉の葉」に似ていることから、「芭蕉梶木(ばしょうかじき)」と名づけられました。 

「ばしょうかじき」は、数匹で組んで獲物の魚群を追いかけ、その魚群の前に立ちはだかってこの発達した背びれを広げ、威嚇して、魚群を混乱させます。 そのすきに、かじき特有のとがった吻で魚をたたき、捕食します。

泳ぐスピードは海洋生物の中で最も速く、時速120kmにもなり、大きな背びれは、急停止するときのブレーキとしても役立つようです。

「ばしょうかじき」の身は桃色で、味わいは深く、口に広がる旨味は上品です。 頭部や尾びれに近い部分は、ややスジが多いのですが、フライやムニエルにすると大変美味しくいただけます。

(鮮魚部・刺身物チーム・桑原)

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2008年7月14日 (月)

「しいら」

しいら

「しいら」は、日本沿岸の暖流の影響を受ける海域で、夏から秋にかけて普通に見られる魚です。 福井では定置網漁で、7月から少しづつ見え始め、8月のお盆を過ぎると減少します。

普段は海面から20mくらいの表層を泳いでおり、主に、イワシ類、トビウオ類などの魚を食べます。 ルアーフィッシングの対象としても大変人気のある魚で、大きいものでは、体長が2mにまで成長します。

また「しいら」は、体が平べったいのが大きな特徴で、成魚は、背が鮮やかな青色、腹部は黄色味を帯びた銀白色で、大変きれいです。 雄は、成長するにつれて額が前方に張り出してきて、雌と容易に区別できるようになります。

「しいら」は、さっぱりとした白身の魚で、刺身はもちろんのこと、塩焼きや照り焼き、フライやムニエル、干物や漬け魚など、どうやって食べても美味しい魚です。 地方によっては、糠漬けにするところもあります。 ハワイでは「マヒマヒ」と呼ばれて、大変人気のある魚です。
(鮮魚部・近海物チーム・谷口)

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2008年7月 7日 (月)

「さざえ」

さざえ

私たちがよく見る「さざえ」は「巻貝」の一種で、正式には軟体動物門腹足綱前鰓亜綱古腹足目サザエ科に属する貝です。 漢字では「栄螺」または「拳螺」と書きます。
英語では「horned turban」と呼ばれています。 hornedは形容詞「角のある」、turbanは名詞「小帽子」、合わせると「角のある小帽子」となり、「さざえ」の形を表しています。
「さざえ」という名は「ささ」が小さい、「え」が家で、「小さい家」を意味するということに由来しているという説もあります。

「さざえ」と言えば、トゲトゲした角を持った個体が思い浮かびますが、この角がある「さざえ」は、外海に面した波の荒い磯で育ったものに多く見られます。 一方、角を持たない「さざえ」も存在しますが、この「角なし」は内海の穏やかな海域に多く見られます。

市場に出ている「さざえ」には「大」や「中」といったサイズのものの他に「姫」というサイズのものがあります。 これは言葉から連想すると、メスの「さざえ」かと思われてしまいますが、実は若くて小振りのものを指しています。

「さざえ」にはタンパク質が多く含まれています。 そのため、身はコリコリとしたものとなっています。 さらに、エネルギーの代謝に関係していて不足すると疲労がたまりやすくなるビタミンB1、皮膚や髪、爪などの再生を促し成長を活発にしてくれるビタミンB2、貧血に効果がある鉄分も多く含まれています。

「さざえ」といえば「壷焼き(つぼやき)」が有名で、美味ですが、身を取り出して甘辛く煮付けてもおいしいです。 これからどんどん暑くなって心も体もだるく感じることもあるかと思いますが、ほろ苦い旨味と磯の香りがするおいしい「さざえ」を食べて、心も体もリフレッシュしてみてはどうでしょうか。
(鮮魚部・数馬)

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2008年6月30日 (月)

「若狭ぐじ」(アカアマダイ)

若狭ぐじ

「越前がに」「若狭ふぐ」と同様に、福井県を代表する海産物である「若狭ぐじ」。正式名称は「アカアマダイ」といいます。名前に「タイ」と付きますが、タイ科とは別のアマダイ科に属しています。

アマダイは体色によって、アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイの3種類に分けられます。 県内で漁獲されるアマダイは、そのほとんどがアカアマダイです。しかし、その全てが「若狭ぐじ」と名乗ることが出来る訳ではありません。

釣りや延縄(はえなわ)漁で漁獲されたもので、鮮度がよく、姿形が美しく、300g以上の中~大型サイズを福井漁連独自の鮮度管理マニュアルによって徹底管理されたもののみが「若狭ぐじ」と名乗ることができるのです。 こうして厳選された「若狭ぐじ」は魚体を傷つけないよう慎重に取り扱われ、一尾ずつ港の名前と捕獲した船の名前が入った専用ラベルが貼られます。 ちなみに、京都の丹後半島・若狭湾で釣り上げられたものは「京前ぐじ」と呼ばれています。

元々、「若狭ぐじ」とは小浜・若狭地区で漁獲されたアマダイ全てのことを指していました。 小浜では8月の1ヵ月の間だけ刺し網によりアマダイ漁を行います。 結果として、その漁獲量の少なさと美味しさから希少価値を見出していました。 これが本来の「若狭ぐじ」と言う人もいるくらいです。

アマダイは、上品な白身で、江戸時代以前から高級料理の素材として食されてきました。他の魚と比べると脂肪分は少なめですが、味に淡白な甘味があります。 水分が多く身崩れしやすい為お刺身には不向きですが、塩で身を締めたものは、蒸し物・揚げ物・椀物に適しています。 西京漬けや粕漬けにしても非常においしくいただけます。 

代表的な食べ方である「若狭焼き」は、一塩した若狭ぐじを鱗を付けたままじっくり焼き上げたもので、京料理では「若狭焼き」の善し悪しが板前の腕前の目安にされるほど、伝統のある料理方法になります。

アマダイには、蛋白質・ビタミン・ミネラルが多く含まれています。 脂肪分が少なく、肉質が柔らかいため、病院食・離乳食にも最適です。
若干高価なものになりますが、機会があったら是非一度ご賞味ください。
(鮮魚部・大門)

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2008年6月23日 (月)

「バイガイ」

バイガイ

「バイガイ」は北海道南部から九州にかけて、水深200~500メートルに生息しています。 旬の時期は春先から夏にかけてです。 肉はアワビやサザエに比べるとずっと柔らかいものの、こりこりとした適度な歯応えがあり、ほのかな旨みと甘みのあるやや淡白な味です。

福井の市場で流通する「バイガイ」は、主に2種類あります。 貝殻の白い「シロバイ」と、貝殻が赤い「アカバイ」です。

「シロバイ」は「アカバイ」に比べると身が柔らかく、大きいものは刺身、小さいものは煮付けにして食べられます。 対して「アカバイ」は「シロバイ」よりも値段が高く、身もしっかりとしており、大きさを問わず刺身で食べられます。 ただ、「アカバイ」の「唾液腺」には「テトラミン」という毒素があり、唾液腺を食べると酒に酔っ払ったような状態になります。 しかし、スーパーなどで売られている刺身は唾液腺が除去されているので、美味しく食べられます。

「バイガイ」は、磯の香りと酒の風味の相性を活かして「酒蒸し」にしても美味しく食べられます。 また、回転寿司に行くと、必ずといっていいほどある寿司ネタの一つです。 旬のこの時期に「バイガイ」を一皿加えて、磯の香りと旨みに舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか。
(鮮魚部・岡田)

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