「1月25日は「天神講」、赤ガレイを食べましょう!」
「天神講」という名の祭りは全国各地に散見されますが、赤ガレイ(生・素焼き)を供えるのは福井独自の風習です。 菅原道真公はカレイが大好物だった???
赤ガレイは、福井の底曳き網漁で最もポピュラーな魚のひとつで、高タンパク質でコレステロールが少なくカルシウムも豊富で、子どもの脳や身体の発育を助ける栄養素がたっぷりです。 大きいものであれば1匹を飾るには格好の良い魚です。
長男が誕生すると、学問の神、誠心の神として子どもの成長を見守って欲しいとの親心で、母方の実家から嫁ぎ先へ、天神様の掛け軸(福井県の越前市周辺では木彫り)が贈られます。 幕末の頃、教育に熱心だった福井藩藩主松平春獄が天神画を飾るように推奨したからだとか・・?
生まれてはじめての正月から、掛け軸を床の間に飾り、1月25日に赤ガレイを供えます。菅原道真が生まれたのは6月25日。 大宰府へ左遷されたのは1月25日。 この世を去ったのは2月25日。 このことから、毎月25日を"天神さんの日"として、1年で最初の"天神さんの日"ということで1月25日が、「初天神」になったそうです。
赤ガレイは、ビタミンB1、B2が多く、ビタミンDも多量に含まれています。 縁側には、皮膚に張りを持たせると言われているコラーゲンが多く含まれているので、特に女性にはお奨めのうれしい魚です。 塩焼きや煮付けにして食べるのが一般的ですが、独特の癖がなく、とても食べやすいカレイなので、中華風のあんかけを一度試してみてはいかがでしょうか。
(鮮魚部・近海物チーム・西)