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2008年11月

2008年11月25日 (火)

「せいこがに」

(左)オスよりはるかに小さい「せいこがに」、(右)今にもお腹からあふれそうな「外子」    

 11月6日に「ずわいがに漁」が解禁になりました。福井の市場でもずわいがにが並びます。オスの「ずわいがに」の甲幅は15cm程になりますが、メスの「ずわいがに」はその半分程にしかなりません。メスの「ずわいがに」が小さいのは、短期間に産卵、抱卵、幼生放出を繰り返すので脱皮ができないため、と言われています。

 「ずわいがに」は、オスとメスの大きさが極端に違うため、地域によって呼び名が異なります。「松葉がに」、「間人(たいざ)がに」、「よしがに」などはオスの呼び名で、「めがに」、「こうばこがに」、「おやがに」などがメスの呼び名です。福井ではオスを「ずわいがに」、「越前がに」、メスを「せいこがに」といいます。

 オスの「ずわいがに」と比較するとメスの「せいこがに」の値段は数段安くて、家庭でも手軽に味わうことができると思います。実際、私も昔からこの季節になるとよく「せいこがに」を食べています。

 「せいこがに」の特徴と言えば、赤い「外子(そとこ)」とオレンジ色の「内子(うちこ)」です。外子はプチプチとした食感が楽しめ、内子は一度食べると癖になる味で、お薦めの珍味です。

 「せいこがに」は、資源保護のため1月10日までしか漁獲できません。解禁日からのこの2ヶ月の間に、是非一度お試し下さい。
(鮮魚部・近海物チーム・数馬)

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2008年11月17日 (月)

「水魚(みずべこ)」

水魚(みずべこ)

 スーパー等で売られている水魚(みずべこ)は、「ノロゲンゲ」という深海魚です。日本海からオホーツク海にかけての水深300m付近に生息しており、全身はプルプルとしたゼラチン質で覆われ、体は薄いピンク色をしています。

 旬は冬から早春にかけてのこの時期です。小骨が多いものの、全身の肉はとても柔らかく、上質な脂がのっています。その為、澄まし汁や鍋物にすると、とても良い出し汁がでます。また、コラーゲン成分たっぷりのプリプリとした肉は、三枚におろして天ぷらや唐揚げにすると美味しく食べることができます。他には、干物にすると上質な脂が濃縮され、食通をうならせる程の旨味を味わう事ができます。

 この「水魚」という魚は、最近になって価値が上がってきた魚であり、都会では幻の魚と呼ばれています。その為、「ゲンゲ」に「幻魚」や「幻華」といった洒落た当て字で地方から出荷されます。また、「水魚」のコラーゲン成分を濃縮した栄養補助食品も販売されています。

 寒さが厳しくなってきたこの時期、福井では旬の「水魚」を鮮度抜群で食べることができます。寒さで乾燥するこの季節、コラーゲンたっぷりの「水魚」の温かい鍋などいかがでしょうか。
(鮮魚部・刺身物チーム・岡田)

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2008年11月 7日 (金)

「ずわいがに漁が解禁!」

 11月6日(木)午前0時、日本海(北陸・山陰)のずわいがに漁が解禁となりました。 そして、7日(金)早朝4:30より、福井市中央卸売市場で、今年の「ずわいがに」の「初せり」が行われました。

初せりの様子

 売り場一面に、県内外からの「ずわいがに」が並べられると、せり前から、多くの人が訪れ、「鮮度」や「大きさ」などを細かくチェックしていました。 
 その中でもひときわ目立つ、黄色い「タグ」は、「福井産」の証です。

初せりの様子

 皆が注目する中、いよいよ「茹でせいこがに(雌がに)」からせりがスタート、せり場は、活気に包まれました。
 「せいこがに」は、来年1月10日(土)まで、一方「ずわいがに(雄がに)」は、3月20日(金)まで漁が続けられます。

(鮮魚部・近海物チーム・谷口)