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2008年8月

2008年8月13日 (水)

「さんま」

水氷で市場に搬入される、鮮度抜群の美味しそうな「さんま」

 "秋刀魚"と書いて「さんま」と読ませるように、「さんま」は「秋」の代名詞のような魚です。 13℃以下の冷たい水を好む魚で、寒流に乗って南下します。 7月半ば頃から北海道道東沖、9月半ば頃から三陸沖、10月頃から房総沖で漁獲されます。

漁獲された「さんま」は、「生」や「冷凍」の状態で流通したり、缶詰などの加工品になります。 近年、冷凍技術が飛躍的に進歩したため、冷凍の「さんま」でも「生」のものと区別がつかないくらいフレッシュな美味しさです。 旬の美味しさをそのまま封じ込め、一年を通して旬の味わいが楽しめるようになりました。

「さんま」には、血液の流れを良くするEPAが多く含まれており、脳梗塞・心筋梗塞などの病気を予防する効果があります。 また、DHAも豊富に含まれており、体内のコレステロールを減らす作用、脳細胞を活発化させ、頭の回転を良くする効果もあるとされています。

「さんま」のたんぱく質は、食肉と同様、質・量ともに一級品で、脂肪の中身も申し分ありません。 赤みの血合い肉には鉄分やタウリンが多く、ビタミンB2、A、Dも豊富です。 カルシウムは食肉類より何倍も多く含まれており(牛肉の7~25倍、豚肉の10~19倍、鶏肉の3~25倍)、骨まで食べればさらに多くなります。

『秋の味覚』の代表と言えば≪さんまの塩焼き≫。 「さんま」は餌を食べてから排出する時間が30分程度と短く、内臓にえぐみがないため、塩焼きの"はらわた"を好んで食べる人が多いのです。 "さんま通"が喜ぶ腸わたには、鉄分・ビタミンB12が含まれています。 まさに「さんま・イズ・ヘルシー」です。

暑い日が続いていますが、ネギを加えた"からし酢みそあえ"や"酢ジメ"にすることによって、「さんま」をさっぱりと、美味しく食べられます。

鮮度の良い、生の美味しい「さんま」を見極めるポイントは、
*全体にずんぐりとして肉づきが良く、身に張りがあること。
*目が澄んでいること。
の2点。 美味しい「さんま」を選んで、いろんな「さんま料理」を楽しんで、秋を満喫しましょう!!

子供に多い「魚嫌い」「野菜嫌い」などの偏食は、離乳期から幼児期の食生活で決定づけられると考えられています。 離乳後期(生後10ヶ月前後)になれば、赤ちゃんは「さんま」も食べられます。 「さんま」の身は食肉よりも柔らかいので、安心して食べさせることができます。 また、「さんま」のミンチで作ったハンバーグは子供たちになかなか好評のようです。 骨まで揚げたものやつくだ煮は、カルシウムもしっかりととれます。 赤ちゃんのうちから魚の美味しさに出会っていれば、魚嫌いにはならないでしょう。

最後に、タレントとして有名な「明石家さんま」さんの名前の由来は、和歌山県にあるさんまさんの実家が、水産加工業(主に「さんま」の加工)をしていたことだそうです。
(鮮魚部・近海物チーム・西)

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2008年8月 5日 (火)

「タチウオ」

タチウオ

 「タチウオ」は、見た目から分かるように、刀に似ている事から太刀魚と名付けられたという説と、餌を捕る時に立ち泳ぎをする事から立魚と名付けられたという説があります。

 福井で「タチウオ」は、7月~8月に定置網や釣りで漁獲されます。 大きなものは全長1.5mに達します。 過去に中国で、長さ4.6m重さ73kgという巨大な物が水揚げされたそうですが・・・

 「タチウオ」の身は、口当たりが柔らかい上品な白身です。 一般的に塩焼きで食されますが、唐揚げやフライ、煮付けにして、美味しい魚です。

 鮮度の良い物は、刺身はもちろんのこと、昆布〆やタタキにしても、大変美味しくいただけます。

 また「タチウオ」は、バター炒めやトマト味など、ちょっと変わった食べ方にも馴染む魚ですので、自分風のオリジナルの味付けで楽しんでみてはいかがでしょうか?
(鮮魚部・近海物チーム・千本)